調理をする場合の省エネについて考えてみます。
電気製品とガス使用の製品とどちらが、省エネになるのか?
電気を作るために、発電所があります。
発電所では、石油やガスを燃やしたエネルギーの40%ほどが、電気に換わります。
その電気を家庭まで、送電します。
電線の中を電気が通っていきます。
学校で習ったと思いますが、電気が移動するときには、抵抗というものが出てきます。
オームの法則というのを思い出していただけると思います。
こんな→Ω記号です。
抵抗がゼロになることは、ありませんから、送電ロスというものが発生します。
エネルギー面で考えますと、発電所から送られた電気は家庭に届くときには、40%以下となります。
つまり、普通に燃やせば、100%のエネルギーが得られるとすると、発電所で電気に換えるために40%になり、送電のためにさらに、40%になります。
40%=0.4
0.4になったものが、さらに0.4になるわけですから、
0.4×0.4=0.16
これは、16%です。
最初に燃えていたエネルギーの16%しか、家庭には届きません。
さらに、家庭では、家電製品が熱くなりますので、その部分が無駄になります。すべてのエネルギーを有効に利用することはできません。不要なものが、熱くなると、その熱くした熱の部分は、棄てるのと同じ意味になります。
そこで、巷で人気のIH調理器で調理したとします。
エネルギー効率が80%近いといわれるIH調理器は、
16%の80%ですから、
0.16×0.8=0.128
つまり、13%くらいです。
熱効率を考えると、IH調理器は、1番最初のエネルギーの13%が有効利用されているということです。
では、ガスを考えてみます。
ガスは、作られてから家庭に運ばれるまでロスがほとんどありません。
ガス管を通って、ガスが送られてくるわけですから、途中でエネルギーがなくなったりしません。
ただし、ガスを家庭に届けるために、エネルギーが使われています。ロスでは、ありませんが、これを仮に10%としておきます。
すると、有効なエネルギーは90%です。
届いたガスをガスコンロで調理すると、50%ほどを有効利用できます。
90%=0.9
50%=0.5
0.9×0.5=0.45
つまり、45%が有効利用されることになります。
電気の13%に比べると、3倍以上の省エネです。
価格で考えてみます。
同じ量の水を沸かすとしましょう。
IH調理器とガスコンロで比べてみますと、電気よりガスの方が10%ほど安くなります。
ガスの方が、省エネということですね。
電気は、クリーンで省エネだとイメージがあります。
たくさんの便利な電気製品に、囲まれて豊かな生活を送ることができます。
電気がないと、日本は大混乱です。
ですが、省エネという観点、特に、お湯を沸かすという簡単なことで比較すると、ガスの方がはるかに省エネなのでしたね。
今回も、その続きです。
湯沸かし器は、痛ましい事件がありました。
けれど、省エネの観点で考えれば、電気よりガスの方がやっぱり優れています。
屋外に設置すれば、ガスも安全です。
床暖房も、ガスで湯を沸かして床下に回して温める方が省エネです。
ガスの方が圧倒的にパワーがあります。
だから、電気より温まる時間が早いです。
電気だと電磁波の心配がありますが、ガスではありません。
もし、家を新築する計画がある方は、外断熱がおススメです。
家の中の温度を床から天井まで均一にできます。
熱損失が少ないので、小さな熱源で暖かくなります。
熱が漏れる箇所があると、結露してしまいます。
カビやダニの発生原因になります。
経験豊富な外断熱の専門家に相談するとよいです。
衣類乾燥機も、電気よりガスの方が省エネです。
衣類を乾かすコストと時間は、ガスの方が半分程度ですみます。
ガスを使うにしても、電気を使うにしても、とても貴重な資源を使っています。
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